なんてね

芸大卒。何も表現していない。

今日は早めに寝るぞ

職場は家具の店で、店から見えるのはコイン精米機と、畑と、その向こうの小さな建売住宅たち。

流行りの店ではないので、お客さんも日に10人くらい。

恋人にその話をすると、売れない日本映画のヒロインみたいと言われた。起伏のないストーリーなんだろうな、きっと。

仕事柄、たまにお客さんの身の上話を聞くこともある。今日は91歳のおばあちゃん。

地域一の大金持ちで色々と事業をしてみたものの、バブル崩壊とともに倒産。その後すぐ、多額の借金を残して夫は死に、息子夫婦とも長年不仲という。人生儘ならないなあ。

お客さんが帰ったあと、パートのおばちゃんと我が身を案じた。結婚は賭けねって。おばちゃんは、今はまだ小学生の自分の息子が将来結婚したときに、嫁が自分をいじめないか心配していた。私は相変わらず漠然と不安だった。

 

仕事が終わって恋人に連絡すると、しばらくしてから「今起きた」と返ってきた。午後9時のことだ。ハムスターのほうがまともな生活をしていると思う。

家に着いた頃には夕飯ができていた。ハムスターのほうは元気に走り回ってた。

仮に夕飯が用意できてなかったとしても、私は文句を言わないし、あんまり不満も抱かないと思う。

私は恋人に何を望んでるんだろう。逆に彼は私に何か期待してるんだろうか。

一緒に夕飯を食べながらラジオを聴いて笑った。今日は早めに寝たい。